更新日:2011年2月28日
第4回委員会では、第3回で分類した意見を体系化し、課題点の確認を行いました。そして、課題の解決に向けた方針の検討を行いました。
開催日時・場所
日時 平成18年6月8日(木) 14:00~17:00
場所 下仁田町ふれあい学習センター 大会議室
議事内容
1.開会・あいさつ
- 野村委員長より、第4回委員会開会のあいさつがありました。
- 事務局より連絡として、 「町民による生きもの調査」の冊子を説明し、委員の皆さんにも参加を呼びかけました。
2.課題の分類結果報告について
前回の委員会において分類した環境面の課題点について、A、B両グループの分類結果を整理した結果を報告しました。
分類結果は、下記のようになりました。
委員からは、以下のような意見が出ました。
- 「温暖化防止」という項目を何らかの形で入れた方がよいのではないか。「省エネ・省資源」では温暖化防止のイメージはつかめない。[T.U]
3.課題点の確認
前回までの委員会、アンケートの自由意見などから抽出された環境面の課題点を、分類ごとに整理し直した結果を報告しました。そして、整理された課題点に対する討議を全体で行いました。
委員から出された意見は、以下の通りでした。
[大分類:水]
- 工場は「こんにゃく製造業者」のみとなっている。実際には二種類あり、いわゆる製造は、粉からこんにゃくを生成する業種で1年中操業する。製粉業者が土を洗った水を流すのは秋のみである。二つに分ければどうか。カードの取り組みの方は、製粉業である。[T.K]
- こんにゃく屋は昔からあった業種である。地元の人間は昔から川で遊んでいたが、特段何もなかった。こんにゃく業者だけやり玉にするのはどうか?[T.T]
- たまたまこんにゃく屋が目立つからここに挙げられているが、他の業種も川に排水を流す場合があるので入れるべき。[T.U]
[大分類:山林・農地]
- 荒れたから回復しようとは一概には言えない。全国的には段々畑を復元しようという動きがある。元々林であった場所を畑にしており、荒れてきていることを仕方ないとするか、観光の目玉として使えばよいのか?[S.N]
- 農林水産省、国土交通省の予算と聞いているが、団塊世代をつかって耕作地を耕すという動きがあるようだ。[T.K]
- 荒廃農地の問題であるが、下仁田では山地斜面を農地としており、ほとんどが山と言って良い。もともと生産性は高くないが、農業振興地域として指定されており、そのような場所が荒れてきている。養蚕が成り立たなくなり、余計荒れてきた。[T.U]
- 中山間地の林業と農業は作業がきつく、高齢化でできなくなっている。[M.A]
- 集落営農という手段があるが、大きく農地がまとまっていないので難しい。また農地が散らばっているので、小さな農地に花を植えても見栄えがしない。また、 フキノトウを休耕地に植える動きがある。
荒れた山を管理するため、1町歩あたり約80万の補助が出る。森林組合に頼めば手入れできる。ある程度まとまった山では結構きれいになってきている。手入れをするためには団地化しないといけない。団地化するためには林道を通す必要があり、林に入るため畑をつぶしたりするのにお金がかかる。里山の目立つ林はかえって管理をやりにくい。[T.U] - 材木の値段が安いのが悪い。補助金がないと何もできない。[K.K]
- 川や水を守るのは木である。山を守るべきである。[M.A]
- 治山対策では土砂の流出については計算せず、水の計算しかしていない。だからうまくいかない。[T.U]
[大分類:生きもの]
- 野生動物の感染症の問題が課題である。タヌキ、キツネに昔は感染していたが最近はイノシシに感染している。体力がなくなったものは山奥には行けず、畑に出没する。またこの後別の動物(イヌ、ネコ、サル等)に感染する可能性がある。またE型肝炎にかかっている野生動物が増えている。これは人にもうつるので、野生動物の肉は食べない方がよい。[T.S]
- 山里の人は山を大切にしていないわけではない。背景について留意が必要。[S.S]
- 「貴重な生きもの」は漠然としている。ルールを作って全体を守るようにすべきではないか。[T.U]
- 元々いた種類なのか、外から来た種類なのか分ける必要がある。[T.K]
- カモシカは天然記念物であるが、被害を及ぼす可能性もある。[H.T]
[大分類:ごみ]
- 家庭から出る紙や剪定木はいっさい燃やしてはいけないのか?[T.K]
→原則的には不可である。燃やすのであれば周りに迷惑をかけないよう、生のものは乾燥させるなど配慮が必要。苦情が来ればその時点でだめとなる。 - 山に入って不法投棄を回収する仕組みは役場ではないのか?
→現状ではお金がなくてやっていない。 - 子供の廃品回収で新聞にお金を出すことはできないか?[T.K]
→今年度町では小学校関係団体へは一律1回5万円を出している。馬山地区では今年回収をやめたが、廃品回収しないために個人のごみ処分にお金がかかってしまうという事態になった。西牧地区では、そうしたことへの対処も含め実施した。ただお金をもらうだけでなくボランティア精神を育てる意味で活動を続けた方がいいのではという意見も出ていた。[H.T] - リサイクルの啓蒙という意味では、廃品回収のような活動に対し町からお金を出してもいいのではないか。[T.K]
- 優良業者を町で選定してもらいたい。地区によって業者の回収費用が違っているようだ。中には悪い業者がいる。[K.K]
- リサイクルの中でも目的がいろいろあり、教育目的のものがあっても良いと思う。[T.K]
- PTAも横の連絡をして、優良業者の情報を共有すべき。[H.T]
[大分類:省エネ・省資源]
- 商店街の街灯が暗いとされているが、無駄遣いではなく防犯の役割を果たしている。また感知式の電灯も用いており、理解して欲しい。[K.M]
- トレーが少なくなるとゴミがかなり減ると思う。マイバックも袋を減らす運動が必要である。[K.S]
- 過剰包装はメーカーにも運動しないと解決しない。入り口を解決する必要がある。[T.K]
- メーカーも最近は包装に金をかけなくなっており、かなり簡素化してきている。[K.M]
- トレーの量が半端ではないと思う。[K.S]
- トレーには木材のトレーもあるがコストが高い。[T.K]
- 農家から店に納入するときはトレーを使わないよう指示がある。しかし店ではトレーに乗せて販売しており、店から使わないようにすべきである。[T.U]
- コンビニのゴミも問題である。[T.U]
[大分類:景観]
- 廃屋は問題と思うが、個人の持ち物であり、手が出せないところがある。行政がお金を出すなら良いが。[T.K]
- 田舎の農家では空き家の登録制度があり、登録すれば借り手がすぐ見つかる。ただ登録していない所有者も結構多い。[T.U]
- 町中の廃屋はなかなか借り手がつかないので問題。借りる人は田舎の方がよい。
- 町で条例や指針を作って何とかすればどうか。[K.K]
- 空き商店もたくさんあるが、なかなか商売をやろうという人がいない。[K.M]
- 町並みの中にはいい建物がある。地元の人にはなかなか分からないので、町外の人に見てもらうことが必要。[H.H]
- 花を植えられる場所を作り、苗や種を配ればどうか。苗を育てる人と植える人を募集する。[K.S]
- 地道な活動をしている人には町で表彰をすればどうか。意識が高まるのではないか。[T.K]
- ガーデニングのコンクールなどをやればどうか。[T.U]
- 以前花をおくことで迷惑駐輪が無くなったことがあった。花は気持ちを変えるもので役に立つ。[S.N]
- ラベンダーではなく、下仁田に自生する木を植えればどうか。[S.N]
- 町の花はサクラ、町の木はスギ。スギはいっそのこと変えるというのはどうか。[T.K]
[大分類:騒音・振動・悪臭]
- 悪臭条例というものがある。都市計画区域内が対象で、下仁田町では平成16年10月より。
- 多かれ少なかれ食品工場の近くは臭いがする。臭いは条例があるようなのでそちらで対応すればどうか。[T.K]
[大分類:環境への意識]
- 大人の意識を変えていくことが必要。子供が周りの山の名前を知らない。山の名前を知ることは環境を知る第一歩であるが、親が子供に教えていない。[H.H]
- 下仁田高校が毎年ゴミ拾いをしている。このような活動は意識が高まるので有効。[S.S]
- 山の作業のためには用具の開発・準備が必要。素人でも使えるもの。[K.K]
- ボランティアには人がなかなか集まらない。意識を変えていく必要がある。面白くないことも要因ではないか。[K.S]
討議の様子(今回は全体で行いました)
4.方針について
環境面の課題点を解決するために策定する環境基本計画の方針について、議論しました。(今回は時間の都合で、十分な議論ができませんでした)
- 流域の中で下仁田町は上流に位置する。水がやはりひとつのテーマではないか。
- この計画はどのくらい実効性があるのか。これまでもたくさん計画があるが、あまり実効性がない。[T.K]
- 自然・歴史の観点がない。今があって将来どのような方向にいくのか?また人口の変化、産業の変化などの観点も必要だと思う。[S.N]
- 全体の産業として、町の各業種が参加して環境に関する事業を興せばどうか。
5.連絡事項
- 当初の計画では、次回開催時期は8月上旬の予定でしたが、具体的な施策の中身を議論するため、7月6日(木)14時に行うこととしました。
- 次回以降の進め方について、事務局より説明を行いました。
→本日討議した結果について、事務局で整理します((1)課題点の追加と修正、(2)施策の方針)。
次回委員会では、今回議論しきれなかった方針について、および具体的な施策の中身を検討します。委員会開催前に資料を配付しますので、次回までに方針および具体的な施策の検討をお願いします。
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